諜報員は快楽地獄にイき狂い

「かはっ」
吐き出した音とともに、だらりと唾液が零れて行くのを感じるが、どうすることもできなかった。
「や、やぁ、ま、またクるぅ」
もう何度も経験しているため、ぞくぞくと感じる体には恐怖しかない。
「これで何度目だ?」
クク、と意地悪い笑い声とともに、愉悦に光る目は俺を見ていた。
「お前が悪いんだぞ。スパイ活動なんかするから」
スパイ。その言葉に唇をくっと噛み締める。
「まさか、この子を売り飛ばす気でいたとはなぁ……」
そっと機体の側面を撫で上げ、所長である片岡は俺を見つめてきた。
「まぁ、快楽を得る機械は上がるばかりの産業だからな。北見のような奴は今後も出てくるだろうな」
仕方ない。
そんな言葉を呟き、片岡は手に持つリモコンで機体を操る。
機械音がして中から長い筒が出てきた。
「な、何、」
「何度もイかされて精液が出なくなったペニスを可愛がってやらないとな」
「お、おい、やめろよ!」
やめろ。俺の訴えに片岡の片眉が上がる。
「俺の可愛いS2を売る気だったお前が許されるとでも?このS2でなんとかこの会社をつぶさないようにしてきた俺の努力を盗もうとしたんだ。せめて作動確認に貢献くらいはしてもらわないとな」
ははは、と軽く笑われ、S2から伸びた筒は俺のペニスをすっぽりと包みこむ。
「やぁ、やめ、」
「ああ、後ろもしっかりと可愛がってやらないとなぁ」
片岡の言葉と同時に嫌な機械音が響き、ブブ、ブブと尻穴にはめ込まれた棒状の物が前後する。
「やぁ、やめろぉ、やめてぇくれえぇぇぇぇ!」
「快楽が足りないな。もっと、もっとと強請るほどの快楽を得るためにはあと何が必要だと思う?」
リモコンを置き、タブレットで触りだす片岡を横目に俺の体は機械によって蹂躙され続けていた。
「この間試した奴よりも北見の方ががっちりしているからなのか。この会社では珍しく、北見は筋肉がしっかりついた体型だしな」
学生時代ラグビーで鍛えた体は現役時代よりは流石に小さくなったが、今もトレーニングをしているためここではかなり目立つ体型だ。
「年齢は今までで最高齢の35歳。でも、他の奴らよりも精力がありあまっているのがよくわかるな。イく回数も多い。……これは単に、お前の尻穴開発が上手くいっているせいか」
「……うるさいっ」
「後ろイジるのが好きなら、もっと早くにS2に抱かれてくれれば良かったのに」
笑いながらタブレットで確認を続ける片岡はああ、とリモコンを手に取りスイッチを押す。
すると脇の下を通りぬるりとした液体を出しながら二本の搾乳器が出てくる。
ヌルヌルとした感触に感じたことがなかったはずの脇すら快感を拾ってしまう。
「胸も可愛がってやらないとな。繰り返せば胸だけでイけるようになるらしいぞ」
タブレットを見ながら、3人目、14人目が凄かったと笑った。
ジジと音を立て、俺の乳首めがけて搾乳器が近付く。パク、と俺の胸にはまり吸い上げた後は中から摘まみが出てきて乳首を捕まえてきた。
「あ、あ」
「北見、お前も胸でイけそうか?」
S2の乳首への刺激は弱弱しく、尻の穴やペニスと比べるとイける気はしなかった。
だが、そう思った瞬間片岡がまたボタンを押した。
すると、摘まんでいた部位から濡れたシリコンのような物が出てきた。
「な、なにを……あぁん!」
思わず、といったように出て行く声を止めることができなかった。
濡れたシリコンは舌の代わりなのだろう。べろん、べろんと大きく撫でた後はベロベロベロと速度が上がる。
摘ままれたままの乳首もコリコリと音がしそうなほど、摘まみ上げられ、乳輪を高速で舐められビクビクと体が揺れ始める。
「お、胸でイきそうだな。一度下は止めて置くぞ」
楽しげな声そのままに、片岡の言う通り下半身の責めは止まる。
下半身の機械はただ俺の尻穴にはまるだけ、ペニスを包むだけの状態に変わった。
やめてほしかったはずなのに、いざ止まると何故かムズムズと腰が動きそうになるのを必死に耐えていた。
「北見、ダメだぞ。今から胸だけでイけるかどうかの確認中だからな。胸への愛撫もS2は上手くなってもらわないといけない。より快感を得られるものが売れる世界だからな」
そう言って、またリモコンを触れば、搾乳器からトロトロと液体が出てきた。
粘ついたその液体が絡み、乳首をコリコリと抓られて気持ち良くなっていく。
「唾液代わりのローションだ。どうだ、トロトロで気持ちいいだろう?」
ふ、ふ、と息を吐きながら上半身を揺らす。
だが、しっかりと拘束されているため、揺らすまでで限界だった。
「んーんー!んぁああああああああああ!!」
その瞬間、イった。ペニスを包む場所からびゅっびゅっと精液が飛び出る。
はぁはぁ、荒げる息をそのままに、まだ胸への責めは続いいた。
「やぁ、うあぁああ、や、いやぁ、やめてくれぇ、たのむ、か、かたぁおぉかぁあああ!」
イったばかりなのに、まだ続く地獄のような快楽。
止めてほしくて、片岡に懇願する。
「北見、お前はS2を売ろうとしただろ?だから、S2の研究材料となるのは当然だろう」
そう言いながらも、片岡は一度胸の機械を止めた。
「S2の高速ベロ使い、どうだった?かなり拘ったところなんだけどな。俺の舌を見本にして作ったんだ」
ベ、と俺に向かって出された舌と先程まで俺の乳輪を舐めまくったS2の動きを思うと、またダラダラと精液が出て行くのを感じた。
「あ、」
俺の反応に、片岡はタブレットを確認し「へぇ」と呟く。
「中で新たな精液反応があるな。ふぅん、今の会話でイったのか……」
片岡の顔が面白いものを見つけたという悪い顔に変わる。
「せっかく出したんだ、俺のS2でペニスも綺麗にしてやらないとな」
片岡がリモコン操作をすればペニスと包んでいるモノの形状が変わり、内側に突起の様な物が触れてきた。
「な、なに、」
「洗浄しないとな」
その言葉で筒が回転し始め、グルグルと回るなか、ペニスに刺激が与えられ続ける。
「やぁめぇてぇくぅれぇええええええ!!!!
叫んでも、むなしく響く研究室。
「あぁ、後ろも可愛がらないとな。せっかくハメ続けてS2用にぴったりの穴に育ってきたのに」
穴の中で蠢き奥へ奥へと進むS2。
「やぁだ!かたおか、これいじょう、むり、むりぃ!」
怖い怖いと叫ぶ俺をよそに、S2はゆっくりと奥へと進む。
「S字結腸に辿り着いたら、孕ますために種付けだ」
孕むわけないだろう、と言い返したいのに何も言えないまま、口からはダラダラと唾液が零れる。
あり得ない場所を押し広げられながらも、トン、とS2が止まる。
最奥だ。
トントンと数度ノックされ、その後はその速度が上がり俺の口からはひっきりなしに喘ぎ声が零れて行く。
そして、ブシャーと大量の何かが俺の中でぶちまけられたのを感じた。
「はは、種付けするには一回では足りないな」
そう笑いながら片岡がボタンに触る度に、俺は怖くて仕方ないはずなのに、イきすぎた体はビクビクと反応するばかりだ。
「北見、お前はあと何回イけるんだろうな?S2の体力はまだまだあるぞ。なにせ、電源も繋がれているし、ここは停電でもすぐに復旧する」
人間とは違い、終わりのない行為だと聞かされ恐ろしいはずなのに、俺の体は悦ぶかのように跳ねるだけだ。
「S2もお前とセックス出来て、悦んでいるよ。ほら、可愛い声が聞こえるだろ?」
うっとりとした視線を向け、片岡の手はS2に触れる。
片岡の言葉に答えるようにジジジジ……小さな機械音が鳴り響く。
その音を聞き俺は尻穴を突かれながら、目を瞑った。

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