愛してるから抱けない

「初めまして。楓お兄さん」
佐久間楓が、異母弟に会ったのは、高校生の時だった。幼い頃に別れた父親が再婚をして出来た子供で、名を佐久間克美といった。中学生になったばかりで、まだ声変わりもしていない克美を、楓は可愛いと思った。
小動物のように、小さな顔に大きな瞳をしていて、なんの疑いもなく、ひたすら純粋に兄という存在を喜んでいる克美。そんな克美を、最初は弟として可愛いと思っていた楓だが、やがてその気持ちが違うことに気がついた。
度々遊びにくる克美を、楓は心の奥でこう思っていた。

イツカ、犯シタイ。

だが、血が繋がっている克美を犯すことは躊躇われた。だから、楓は克美に触れることはなかった。やはり、タブーは犯したくないと考えていたのだ。だが、押さえられない欲情からある物を作っていた。
誰にも見せられない、ある物を。ロボット工学で身につけた知識を、すべて注ぎ込んだのだ。
だが、まさか自身の傑作品で克美を犯す日がくるなんて、この時の楓は考えもしていなかった。
きっかけは、20歳になった克美が、大学の同級生と結婚すると言い出したからだ。楓にとっては、まさに青天の霹靂だった。
克美が、誰かのものになってしまう。

克美ハ、私ノダ。

そして、楓はある計画を実行した。自分の別荘に克美をおびきだしたのだ。
克美は初めてくる別荘にキョロキョロと落ち着きがなかった。
シンプルなインテリア。そして、奥には驚くべき物体があった。
「楓兄さん?」
それは、楓そっくりのアンドロイドだった。まるで、見分けがつかなかった。
「私の声で動くんだ。ほら、克美に挨拶しなさい」
『ハジメマシテ、克美。ワタシハ、セックス用アンドロイドのセロ」
「え?なに、セックス用って?」
戸惑いがちに振り向いた克美は、後ろからセロに拘束された。そして、悲鳴を上げる間もなく、楓に深く口付けられる。
「んっ、んっ、んーっ」
セロに両手を押さえられ、動くことさえできない。楓は、唇を離すと、何も言わずに克美の服を脱がせていった。
ビリッ、ビリッと音を立てながら服が剥ぎ取られ、克美は抵抗することさえできないまま全裸にされた。
「お前が悪いんだ。結婚するなんて言うから。私が、お前をどれだけ大事にしていたかも知らないで」
そして、克美はセロの方を向いて悲鳴を上げた。セロには、男性の性器を象ったディルドが装備されていた。
「克美。たっぷり可愛がってあげるよ」
耳元で楓が囁けば、克美の体がガタガタと震えだした。
楓の腕は、優しく強く克美を拘束した。
「セロ。座れ」
楓が命令すれば、セロが椅子に腰かける。そして、楓はまるで幼い子供をあやすように克美の背中を撫でると、そのまま克美の小さく可愛らしい尻を左右に割り広げた。
「大丈夫。すぐに気持ちよくなるから」
「や、やだ。やめてよっ」
ローションをたっぷりと指に絡めた楓が、克美のアナルへとローションを塗りたくる。立ったまま、不自然な格好でアナルをまさぐられ、克美が身をよじる。だが、楓は決して離してはくれず、それから指が三本入るまで、克美はアナルを指で犯され続けた。
前立腺を何度も刺激され、克美の股間は熱く硬くなっていた。
「こ、こんなのっ、間違ってるよっ。兄弟なのにっ」
「そう。だから、私は最大のタブーだけは侵さない」
楓の言葉に、克美がホッとして顔を上げる。だが、その希望は脆くも崩れ去った。
「セロ。克美を犯せ」
「やだっ。やだ、やだ、やだっ。あっ、あーっ」
楓の命令に、セロの腕が克美を捉える。そして、そのままディルトの上に克美を座らせる。
克美の、まだ開いたばかりの蕾に、冷たいディルトが差し込まれた。
克美の絶叫が響き渡る。
克美は、両足を広げられ、奥深くまでディルトに犯された。
「スタート」
楓の言葉と同時に、モーター音が聞こえ、克美の内部でディルトが激しく動き出す。左右に揺れたり、急に円を描いたりしながら克美を追い上げていく。
「んっ。あっ、やだ、やめてっ。抜いてよっ」
「なぜ?こんなに可愛くて綺麗な克美。見たことがないよ」
楓は、熱く溜め息を吐くと、克美の股間を口に含んだ。ディルトにアナルを犯され、半ば強制的に快楽を引き出されている克美は、自分の意思と反して、何度も絶頂へと導かれ、楓の口の中に精液を迸らせていた。
「やめてっ。見ないでっ」
克美は、自分のあられもない姿を大好きな兄に見られているのかと思うと、たまらなく恥ずかしかった。それなのに、ペニスは楓の舌にたっぷりとなぶられ、乳首さえ勝手に尖り始めた。
機械に犯され、兄にしゃぶられ快楽を得ている自分が、たまらなく浅ましく感じたのだ。
「美味しいよ、克美の味がする」
楓は、まるで砂漠で水を求める旅人のように、克美のペニスをしゃぶり続けた。
そして、高まる自身の欲望を満たすために、彼が用意したもう一体のアンドロイドに、克美は目を見開く。
「お、れ?」
そこには、克美そっくりのアンドロイドが横たわっていた。
「克美にそっくりだろ。私のお気に入りだ。これで、克美を抱ける」
楓は躊躇いなくアンドロイドの中へと自身を埋めた。兄弟でセックスするのはタブーだと感じていた楓は、せめてアンドロイドで欲望を満たそうと考えていたのだ。
「入れるよ。克美」
楓のペニスが、自分そっくりのアンドロイドに挿入された瞬間。克美は、自分が無機質な機械に犯されているのではなく、楓の熱いペニスに犯されている気持ちになった。途端に、股間が熱く猛る。
「あっ。な、何っ。違うっ、こんなのっ、違うっ」
克美は両足をセロにガッチリと拘束されたまま、ディルトのモーター音と振動に包まれながら、何度も激しく射精した。連続で三回射精すると、やがてガクッと意識を手放した。
楓は、そんな克美を愛おしそうに見つめ、克美そっくりのアンドロイドに精を放った。
本来は、自分達にそっくりなアンドロイドを作り、疑似セックスを楽しむつもりだった。まさか、本物の克美を犯す日がくるとは思わなかった。
楓は、克美をセロから引き離すと、何度もキスをして、ペニスを指で包み込んだ。
「今日から、うんと可愛がってあげる。愛しい克美」
翌日から、克美の甘く切ない悲鳴が止むことはなかった。激しいモーター音が響くなか。互いにそっくりなアンドロイドを介して、兄弟はセックスを続けた。
心のどこかで、互いに間違っていると感じながら、兄弟は快楽にただ溺れていった。

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