あらすじ
女にモテたくて仲間とバンドを始めた朝一。
そんな朝一がボーカルを担当している弱小バンドにサポメンで入ってきたヨル。
ライブの後のちょっとした「お遊び」の時に起こった一度のアヤマチ。
それをきっかけに、ヨルは朝一への想いを明らかにしていく。
「男同士なんて気持ちワリィ…」と嫌悪感しかなかったはずの朝一なのに、
衝撃的なヨルの歌声に思わず欲情し、場所を問わず乱暴にカラダを求める日々へと変わる。
朝一を一途に想い続けるヨルを軸に、めまぐるしく加速する欲望、暴走する嫉妬、それぞれのキモチの行方は……?
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ストーリー
はらだ先生がお送りするバンドマンの恋。
主人公は売れないバンドボーカルである朝一。彼を目当てにやってきた新たなバンドメンバーヨルは物静かでちょっとぬけた感じの美青年。
ある日のライブ後、バンドメンバーはファンの女の子達とホテルで乱交する事に。女の子とのセックスに興味がないヨルは1人で寝てしまうが、朝一はそんなヨルを女の子と勘違いしてうっかり抱いてしまう。
事実を知った朝一は激しく拒絶するもののヨルは朝一への思いを強くする。
それからはなし崩し的に関係を持つ2人だが甘い恋人とは程遠い欲情を一方的にヨルにぶつけるだけの行為だった。
それでもヨルは一途に朝一を思い献身的に尽くした。ある日朝一は事故でファンの女の子に怪我をさせてしまう。
女の子の兄はヤクザでありヨルのファンでもあった。彼はヨルに冷たく接する朝一に対し前々から快く思っておらずかなりキツイお灸をすえる。
朝一の身に起こった事を知りヨルは激しい怒りに身を任せヤクザを追う。普段の天然のヨルからは想像もつかない豹変ぶりであり、いかに朝一が特別な存在であるかを感じさせてくれる一幕である。
一方朝一は危険を顧みず飛び出して行ったヨルの事ばかり考え自分に芽生えた新たな感情を認識していく。2人は徐々に気持ちを同じくして行き最後は幸せな結末を迎える。
見どころ・感想
この話の見どころはヨルの何が有っても決してぶれない一途さと天然故のかわいらしさ。
一見するとミステリアスな印象を受けるがその内側は乙女を思わせる純情ぶり。
朝一並びに周りの人間、環境はお世辞にも綺麗とは言えないダークで毒々しいもの。
そんな中にヨルが居る事で清涼剤としての効果と作品全体の華やかさが生まれる。
こんなに美しいヨルに愛されているのに朝一の素っ気ない感じは読者としてはじれったい。
しかし、ヤクザの一件でヨルはただ純粋な乙女と言うだけで無く愛する人を命がけで守るナイトとしての面も持っていた
そのギャップは増々ヨルを魅力的に思わずにはいられない。
読者でさえそう思うのだから作中の朝一が特別な感情を抱いたのは必然だったのだろう。
はらだ先生の作品ではたびたび仄暗い結末が訪れる事があるが本作はその心配は一切無しで心地よい読後感に浸れる事間違いなし。