夜な夜な御曹司を犯しに来る男の正体

大企業の御曹司であり、その美しい容姿から、レオンの元にはたくさんの求婚者が現れる。だが、様々な女性もレオンの心を動かすことはなかった。
「レオン様。いい加減にお決めください。今度の女性で10人目ですよ」
「すまない、アルフォード」
レオンは、この執事のアルフォードが苦手だった。眼鏡の奥の瞳は冷たく、いつもレオンに対して突き放したような言い方をする。
（女性を好きになんか、なれないよ）
なぜなら、レオンには恋い焦がれる相手がいるからだ。そして、その相手が来るのを夜な夜な待っていた。
（そろそろだ。そろそろ、あの人がくる）
ベッドの中でレオンはドキドキとはやる鼓動を押さえた。いつも通りに窓が開き、足音が聞こえる。そして、そっと目隠しをされたかと思うと、後ろでに縛られ、四つん這いにされた。そして、言葉もなくアナルを犯される。
「んっ、んんっ、あっ」
乱暴に舌を差し込まれ、小さなペニスを乱暴に擦りあげる。初めて、この男に抱かれたのは半年も前のことだった。
言葉もなく、服を脱がされ、身体中を舌と指でいじられた。そして、おそらく男の性器をアナルに入れられた。男の精液を連日のように注ぎ込まれ、レオンは次第に快楽を感じるようになった。
そして、男の指が優しいことにも気がついた。縛られた腕に跡が残ることはなく、抵抗をしても暴力をふるわれることはなかった。そして、レオンも気持ちよくなるように、男は丁寧に愛撫してくれる。レオンは、いつしかこの男に恋をしていた。
「はあっ、あっ」
この夜も、レオンは男に乱暴に突かれて、何度も射精した。
「あっ、もっと、奥まで、奥までっ」
レオンは男を求めて、貪欲に腰を振った。乳首を捻られたり、内股を触られながら、レオンは気を失うまで感じた。
後ろ手に縛られた腕がもどかしくて、レオンは腕を動かした。もし、腕が自由になったなら、すぐに男の顔を見たかった。
だが、同時にそれをしてはいけないとも思った。もし、それをしたら男は２度とレオンの元には訪れてくれないような気がしたのだ。
意識を失い、グッタリと横たわるレオンを、男がゆっくりと抱き上げる。
月明かりに照らされた姿は、執事のアルフォードだった。気を失ったレオンの服をすべて脱がせて、お風呂場で丁寧に身体を洗う。
細くて、力を入れたら壊れそうな身体だ。アルフォードは決して大柄ではなかったが、肩幅も広く、胸板も厚かった。
「アナルの締まりが、とても良くなりましたね」
自分の放った精液をレオンの中から掻き出しながら、アルフォードがほくそ笑む。毎日のように犯した結果、レオンはほとんど前戯を施さなくてもアルフォードを受け入れるようになっていた。
「レオン様は、私の行為を許してくださるだろうか」
それは、身分違いの恋だった。彼に縁談が増えてきた頃に、どうしようもない衝動に駆られて行動したのだ。
「ここも、綺麗にしないと」
精液を放ったばかりの性器を綺麗に洗う。
綺麗に洗った身体に真新しい寝間着を着せてベッドに横たえると、アルフォードはレオンの上にのしかかった。栗色の髪はサラサラしていて、泣きつかれた顔はあどけなさを感じさせた。
「女になど、あなたを渡すものですか。私でなくてはダメな身体にしてあげますよ」
レオンの唇に初めてキスをする。甘く柔らかな舌を存分に堪能すると、寝間着の上からその身体の感触を楽しんだ。
「明日も参ります」
名残惜しそうに深いキスをすると、アルフォードは部屋を後にした。
翌日。アルフォードはなにもなかったようにレオンに告げた。
「おはようございます。レオン様」
アルフォードは、レオンを見つめながら考えていた。
今夜はどうやって愛そうかと考えながら。