「告白された」
高校からの下校途中にそう夏貴が呟くと、並んで歩いていた響也は一瞬目を見開いた。しかしすぐにいつも通りのからかうような表情に戻り、夏貴の肩へ軽く手を置く。
「やるじゃんナツキ!んで、どうすんの?付き合うの?」
「……わからない。俺と面識がない奴で、一目惚れだって……」
響也は明るいし、人付き合いもいいから、こういう時どうすればいいかわかるかと思って。
少し困った声でそう言う夏貴に、響也はケラケラと笑って彼の大きな背中を叩く。細身でしなやかな響也の体躯と並ぶと、夏貴は一層逞しく見えた。
「ナツキは相変わらずだなぁ!じゃあさ、俺んちで恋バナしようぜ、恋バナ」
歯を見せて笑いかける響也に応え、夏貴もはにかんだ笑みを見せる。そうして2人は、通い慣れた響也の家へ向かっていった。
電気の消えた薄暗い部屋に、荒い呼吸と生々しい水音が響く。夏貴を組み敷く響也から先程までの人懐こい雰囲気は消え、そのぼんやりと反射する瞳には激しい情欲の炎が灯っていた。
「ンゔッ♡ふ、ぅ゛♡ッ♡」
夏貴は制服のネクタイで四肢を縛られ、その後孔を響也の硬くなった性器で割り開かれていた。すっかり馴染んだそこからはぐぽ♡ぐぽ♡と淫らな音が漏れ出し、夏貴の耳を羞恥で犯した。
「ナツキ、なあ、ひとめぼれって、バカだよな、その女……ッ」
夏貴の耳元でそう囁くと、響也は腰をぐぅ、と押し進めてグラインドし、夏貴の前立腺をごりゅ♡と押しつぶす。
途端に激しい快楽がぞくぞく♡と夏貴の背筋を這い上がり、厚い腹筋を蠢かせてひどい喘ぎ声が漏れた。
「ひッ♡ぅあ゛♡ンぉ゛……ッあぁ゛ア♡♡」
「俺に腹の奥かき回されて泣いてる、かわいいナツキも知らねえくせになぁ」
「ッゔ、きょうや、ぁ゛♡きょぅやぁ゛っ♡♡」
ゆっくりと内側をかき回されるねっとりとした性感に、夏貴はぎくん♡と大きく腰を震わせる。ベッドの支柱に手を縛りつけられているせいで響也に縋ることも叶わず、もどかしげにギシギシと手首を揺らしていた。
「お前さ、わざとだろ。俺がお前のこと逃がすわけねえの知ってて、こうされたくて、言っただろ」
額どうしが触れ合いそうなほどの距離で、響也は低く怒りを含んだ声でそう夏貴を責めた。いつも人当たりのいい彼が、自分にだけ深く澱んだ独占欲を向けてくることにひどく興奮して、夏貴は潤んだ瞳を悦びに細める。
「……ナツキ、お前も大概だよな」
呆れたような口振りでそう言うと、響也は深く夏貴へ口づける。歪で複雑な愛に結ばれた2人は、暗い部屋で激しく交わり続けていた。
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