通販で購入したマッサージ機に快楽責めされる話

 僕は酷く疲れていた。星野純一、23歳会社員。連日の残業、クライアントからのクレーム嵐、上司の怒号。相談出来る同僚もなく、頼れる部下もいない。
 僕の仕事はWEBデザイナーという名の何でも屋。営業・事務・雑用・自分がデザインしたわけでもないサイトのクレーム対応・都度指示が変わる上司への対応・定着しないアルバイトへの指導。
 こんなはずじゃなかった。辞めたい。でも辞めた後の事を考えると辞められない。
・・・死にたい。
 そんな事を考えつつ重い足を引きづって家路に着いた。閑静な住宅街にひっそりと佇む4階建てのマンション。その2階が僕の部屋だ。部屋の入口でとあるモノが目に入り、ふと足を止める。そのモノは人間大サイズのダンボールであった。
 僕は止まりかけている脳を少しだけ動かし記憶をたどった。
「そういえば、アナゾンでマッサージ機買ったな」
 アナゾンとは大手の通販サイトである。僕は数日前、そこでマッサージ機を検索し、購入していた。そのままにしておくわけにもいかず、俺はダンボールを引きずりながら、部屋に入った。
 本当であれば、このまま何も考えず寝てしまいたかった。しかしマッサージ機を使ってみたいとの衝動に駆られる。せっかく買ったのだし、使わないともったいない。それにこの疲れも悩みも全て吹き飛ばしてくれるかもしれない。淡い妄想めいた願望に思いを馳せつつダンボールをやや乱暴に開け始めた。
 人間大のサイズのダンボールなだけあって、中の梱包は幾重にもされており、思った以上の体力を必要とした。ただでさえ疲労困憊なところに予想外の体力消費。すべて開梱し終わった後には体力の限界を向かえ、何もかもがどうでもよくなっていた。
「疲れた・・」
 誰に言うまでもなく呟き、スーツを脱ぎ、マッサージ機の上にうつ伏せで倒れこむ。
 マッサージ機は仰向けで寝そべり、エアーともみ玉で全身をマッサージするタイプであった。

 ・・・しばしの時がたち、僕は体に違和感を感じ、目を覚ました。
 おろしたてのビニールの何とも言えぬ匂いとかすかに脳に響く小さなモーター音。そして何より下腹部の辺りで何か固いモノが蠢いている。少し狼狽しながらも何が起きているのか状況把握を始める。
 ・・マッサージ機の上で寝てしまった?・・寝ているときに電源を入れてしまった?・・でもコンセントに刺したりはしてないはずだ。もしかしたら製造時に充電とかしていてそれが残っていた動いたのか?
 ともかくこの状況はマズい。先ほどから終始、もみ玉なのだろうか?ソイツが右のキンタマをグリグリとこすっていた。その刺激に少しづつ僕のチンポは勃起し始めていた。
 「ふぎぃっっ」
 こんなのでイかされるのは屈辱的過ぎる。それに買ったばかりのマッサージ機を精液で汚してしまうのは躊躇いがある。両手両足に少しばかり力を入れ、立ち上がろうとする。
 だがしかし力が入らない。というより両手両足が全く動かない。それもそのはずで両手両足はマッサージ機のエアーによってプロレス技をかけられた様に完全にロックされていた。額に冷や汗が流れ、いやな妄想が脳裏を駆け巡る。
 まさか一生このまま。い、いや少し冷静になり考えなおす。マッサージ機であれば安全の為に一定時間で止まるはずだ。
 ・・ともあれ、このまま右のキンタマをいじられ続ければ射精は免れ得ない。残る力で腰を動かしてキンタマポイントをずらそうとする。何とか右のキンタマは逃れたが今度は左のキンタマにダイレクトアタックがきた。
 「ぐぎゅっ」
 こうなれば交互にポイントをずらして時間稼ぎを・・
 「んふっ」
 このくすぐったいようなふやふやした感じ・・
 そう。別のもみ玉が乳首をクリクリと弄ってきた。一定の周期でグルグルと乳輪から乳首にかけて刺激を与えてきた。
 「はあっ、はあっ、はあっ」
 キンタマと乳首を両攻めされ、次第に呼吸が荒くなっていく。それをマッサージ機が察したかのようにもみ玉が口に入っていく。
 それはあたかもギャグボール。僕の頭の中では女王様にギャグボールを噛まされ、キンタマを揉みしだかれ、乳首をつねられている状況だった。息苦しさで脳がやられ思考能力が低下していく。もはや射精寸前であった。
 一かけらの理性がそれを押しとどめ、ただ時が過ぎるのを耐えていた。ふっとキンタマと乳首への刺激が止まる。
 終わったのかと一瞬の安堵、しかしギャグボールは外れない。
 その刹那、
 「んぎゅるるるるー!!」
 おしりの穴に激痛が走る。攻めが終わったわけではない。攻めるポイントが変わったのだ。よりにもよっておしりの穴に!
 おしりの穴めがけて回転を加えつつ、アナルビーズが挿入されていく。もう耐えられない。耐えられるはずがないじゃないか。
「んごっ、んごっ、んふっっ、ぐぐっ、うぎゅーーーー」
 そして果てた。チンポから止めどなく白濁した液を発射する。
 こんな量は出したことがない。もしかしたらおしっこも漏らしたかもしれない。だがもうどうでもよくなっていた。
 何もかも。部屋の掃除も、男の尊厳も、苦しみも、悲しみも、今日も、明日も、仕事も、そして会社も・・

 ・・次の日、僕は会社を辞めた。つっかかったものは何もなくなり、異様に心は晴れていた。

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