細マッチョネコちゃん♡ セックスマシンでガチアクメ♡

 吾輩はネコである。名前は雅明。
 趣味程度に筋トレをしている、しがない二十八歳の会社員だ。
 そんな形式張った自己紹介を頭に浮かべるほど、雅明は緊張していた。
 雅明の目の前にあるのは、一人暮らしの部屋には似つかわしくない、大型の椅子。肛門科や、産婦人科にあるような、大きく足を開くものだ。
 そして、自動でピストンしてくれる機械に、直径六センチはあり、イボまで無数にあるディルドがついている。
 いわゆるセックスマシンというものを、雅明はボーナスと酒の勢いで買ってしまったのだ。
(だって仕方がないだろ? 誰しも一度は、限界まで責められてみたいと思うだろ? けど、それを人間相手に求める勇気も、それ以前に相手も、俺にはなかったんだ)
 万が一、何かあったら困るからと、翻訳のおかしい日本語で書かれた説明書も、しこたま読み込んだ。
 説明書いわく、両足をタイマーのついたベルトで固定して、時間が来るまでひたすら犯されるされるものである。タイマー以外でも、予備のリモコンでベルトは外れ、機械も止まる、とのこと。
 胸を高鳴らせながらも、雅明は自分の両足をベルトで固定する。あらかじめ解していたアナルへとディルドが触れ、腹の奥が期待にじくじくとうずいた。
 手のひらに収まるサイズのリモコンをしっかりと持ち、タイマーに手を伸ばす。
(とりあえず、三十分くらい?)
 それにしても、ディルドに塗ったローションがタイマーまで垂れ、ぬめりでボタンが上手く押せない。
「あっ」
 思わず声が出たときには遅かった。タイマーは位がひとつ上の三時間になったまま、スタートボタンまで指が滑っていた。
「っひ、あァあ♡♡♡」
 ゆっくりと少しずつ。そんな気遣いもなく、ディルドは容赦なくひといきにナカに押し入ってきた。震えながらピストンするディルドは、前立腺も、精嚢も容赦なく抉っていく。
「んぁ、ア♡♡ す、ごぃ♡♡ これ、っア、イイ♡♡」
 期待以上の快感に、今すぐに止めるなどという思考は雅明の中から吹っ飛んだ。
 三十分なんてもったいない。限界が来たら、リモコンで止めればいいだろう。それよりも、今まで受け入れたことのないくらい大きなディルドに与えられる気持ちよさに酔っていたかった。
「ふ、ぁ、あ♡ ふか、ぃ、んンっ♡♡♡」
 あのディルドが根本まで入っているのではないだろうかと思うほど、腹の奥深くまで抉られる。そして、ディルドはピストンを止め、結腸のひだにぴたりと先端をつけたまま、ぶるぶると強く震えだした。
「ひああアぁあ♡♡♡♡ ア、奥♡♡ ッおく、ヤバっ♡ んあァ、あ♡♡」
 入っているだけでも好いところを押し込んでは刺激するディルドに、体の芯から揺さぶられる。強すぎるほどのその刺激が、たまらなくイイ。自身のペニスから垂れたカウパーで濡れている下腹部に手を置けば、その振動は外からもわかる程だった。
「アん、ィ、い♡♡ も、メス、んなる♡♡ きかい、ちんぽで、ぅああ♡♡ メスにされるッ♡♡」
 感じ入ると直接的に淫らな言葉が口をつくのが、雅明の癖だった。そうして自分の被虐心を高めていくのだ。心無い機械に、いいように絶頂させられる。あまりにも惨めで、それが気持ち良くて、雅明の瞳がどろりと溶けた。
「や、ばいぃ♡♡ イく、イく♡ メスイキするっ♡♡ あ、ッ……っえ……?」
 それは、手の届くと思った絶頂の直前。機械は奥を責め立てるのを止め、ゆっくりと抜けてゆく。先端が強く触れているだけの、入っているとも入っていないとも言えない状態。震える刺激こそあるものの、奥への強い快感で絶頂を極めようとしていた雅明にとっては、じれったいことこの上なかった。
「な、んでっ……! 奥っ……もっと奥、ずぽずぽしてくれよぉっ……!」
 あらかじめ決められたプログラムで動いている機械には、雅明の事情など知ったことではない。それでも、見えたはずの深い深い絶頂を目の前で取り上げられ、雅明は懇願するしかなかった。
「お、ねがっ、イかせっ……! ん、うぅっ♡ ッ、メスイキ、したいっ……!」
 物言わぬ機械に、媚びるように腰を振り、犯されることを求める。なりふりも構っていない雅明に、それでも機械はただ入口に少し頭を入れたまま震えるだけだ。
「な、ぁっ……! きかいちんぽで、ケツマンコ、アクメさせてっ……♡ おれのマンコ、メスにしてッ……♡」
 雅明は焦燥感に首を振りながらも、淫らな言葉で必死に訴える。ぼろぼろと、緩みきった涙腺から涙までこぼれた。
 少しの喘ぎと、嗚咽と、懇願を絶えず口にしていた雅明は気付かなかった。キュルキュルと、モーターの音が強くなったことに。
「っあ゛♡♡♡」
 どちゅん、と鈍い水音を立てて、最奥まで貫かれる。
 身構えも、心構えもできていない雅明にとって、強すぎる衝撃と快感に、ペニスからどろりと精液があふれる。
「ア、ぁあ~~~♡♡♡」
 待ち焦がれていたメスイキの、ふわふわとした感覚に、体中の力が抜ける。
 そう、手にしていたリモコンを、落としてしまうほどに。
「あ、まって、まっ……ひ、いいィ♡♡♡」
 リモコンが床を叩いた音に雅明は我に返るが、それももう遅い。止める手段を失った機械は、ただただ雅明を犯し続ける。
 達しても休憩すら与えられず、奥をごつごつと激しく突かれ続け、終わらない絶頂に雅明の体がびくびくと跳ねる。
「も、むり、むりぃ♡♡ ずっと、メスイキ、してる♡♡ アクメ、してるからぁ♡♡ や、っぁアあ♡♡♡」
 止めようと手を伸ばすも、ローションにまみれて滑るディルドと、力の抜けた体では止められるはずもない。浮かそうとした腰すら上手く動かず、ディルドの当たる角度を変えて新たな刺激を生むだけだった。
「や、ァ、っあァああ♡♡♡ も、やらぁっ♡♡ あ、アぁっ♡♡」
 雅明の意思とは裏腹に、内壁は悦んでディルドに絡みつき、その振動のひとつひとつをも感じ取ろうとする。キャパシティをオーバーした快感に、目の奥がチカチカした。
「あ、ぅあ゛ああ♡♡♡ あ、ああ♡♡♡♡」
 雅明が言葉を発することも難しくなってきた頃。機械は、ずるりとディルドを引き抜いた。そしてまた、頭をほんの少しだけ埋めて震えだす。
「っふ、うぅ♡ っは、ぁ……♡」
 緩やかになった動きに、雅明はふうふうと息を整える。決してゼロではない刺激は、また奥への焦燥感をちりちりと燻ぶらせるが、それでも、達し続けるよりは幾分か楽だった。
「あ、ッ……♡ あと、どれ、くらい……♡」
 これだけ達しているんだ。もうだいぶ経っているだろう。
 そう期待してちらりと見たタイマーの残り時間は、一時間と五十五分を指していて、雅明は冷や汗を流した。

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